主 催:日本学術会議地域研究委員会アジアの地域協力と学術ネットワーク構築分科会
共 催:京都大学 東南アジア地域研究研究所、
東京大学 グローバル地域研究機構韓国学研究センター
琉球大学 島嶼地域科学研究所
早稲田大学 東アジア国際関係研究所
神奈川大学 国際日本学部
後 援:朝日新聞社
日 時:令和3年12月4日(土)12:45~17:45
場 所:オンライン開催(1部、3部日本、2部国際セッション)
※日本学術会議講堂(報告者一部)ハイブリッドでの開催
日本学術会議公開シンポジウム プログラム
https://www.scj.go.jp/ja/event/2021/317-s-1204-2.html
日本学術会議公開シンポジウム 申し込み
https://www.scj.go.jp/ja/event/2021/link/317-s-1204-2_link_1.html
開催趣旨:
第2次世界大戦が終焉して、早や76年がたつ。その間東アジアは、アメリカ・欧州と連動しながら、冷戦:冷戦の終焉:新冷戦―分断・協調・再分断を経験し、現在に至っている。
第二次世界大戦は、日本と近隣諸国との関係においては、日本の大陸侵攻という不幸な歴史がありその歴史的トラウマが戦後から現在まで続いている。また、戦後和解とエネルギーの共同によって、不戦共同体・統合を実現してきた欧州も、近年は問題が顕在化している。
冷戦の終焉後、地域経済共同の進展によって遅ればせながら、世紀転換期に、世界とアジアに広がったASEAN, APEC, RCEP, CPTPPなどの地域協力・地域共同関係は、中国の急速な経済・IT技術・軍事技術発展を背景とする地政学的環境の変化により、ここ10年間で極めて悪化し、むしろ東アジアの新冷戦とでも呼べるような状況を呈している。
そうした中で、脈々と続いてきた、経済関係、学術的連携も現在暗礁に乗り上げているように見える。
東アジアにおける分断・協働・再分断の中、学術会議を中心とする、学術的な二国間関係、多国間連携の試みはこれを乗り越え繋ぐことができるだろうか。
本シンポジウムでは、第2次世界大戦下から3段階にわたる、分断・統合・再分断の波の中における、日本とアジアの国際関係と学術関係の非対称の中から、3つのセッションにより、現状と展望を探る。
1)戦争と戦後の日中韓三国関係と地域共同の枠組み
2)ロシア・モンゴル・朝鮮半島・インド:新たなアジア関係
Russia, Mongolia, Korean Peninsula, India: New Asian Relations
3)東アジアの地域秩序の変容-中国およびアメリカの戦略と域内の論理」
次 第:
学術会議挨拶
12:45 学術会議会長
梶田 隆章(日本学術会議会長、東京大学宇宙線研究所・教授)
12:50 第1部 副部長
溝端 佐登史(日本学術会議会員、京都大学名誉教授・経済研究所特任教授)
12:55 趣旨説明 分科会委員長
羽場 久美子(日本学術会議連携会員、世界国際関係学会(ISA)アジア太平洋会長、青山学院大学名誉教授、神奈川大学教授)
第1セッション:戦争と戦後の日中韓三国関係と地域共同の枠組み
First Session: War and Postwar Japan-China-Korea Trilateral Relations and Regional Joint Framework
13:00- 貴志 俊彦(日本学術会議連携会員、京都大学東南アジア地域研究研究所教授) 第1部 総合司会
13:00 1)稲森 雅子(九州大学大学院専門研究員)
『開戦前夜の日中学術交流 民国北京の大学人と日本人留学生』
13:10 2)木宮 正史(日本学術会議連携会員、東京大学大学院総合文化研究科教授)
『国際政治における韓国政治のダイナミズムと学術協力』
13:20 3)我部 政明(日本学術会議連携会員、琉球大学名誉教授)
『戦後日米関係と沖縄をめぐる安全保障』
13:30 4)大日方純夫(日本学術会議連携会員、早稲田大学名誉教授)
『未来をひらく歴史―日中韓連携の継続的発展』
13:40-14:00(20分) (討論)
第2セッション:ロシア・モンゴル・朝鮮半島・インド:新たなアジア関係
Second Session, Russia, Mongolia, Korean Peninsula, and India: New Asian Collaboration
14:00- General Moderator Kumiko Haba (SCJ Associate member, Emeritus Professor of Aoyama Gakuin University, Professor of Kanagawa University)
14:00 1)清水 武則(元モンゴル大使)
Takenori Shimizu(Former Japanese Ambassador to Mongolia )
「モンゴル民主化後の日・モンゴル連携と将来展望」
Japan-Mongolia Cooperation after Mongolia’s Democratization and Prospects for the Future
14:10 2)Viktor Larin (Academician of Russian Academy of Sciences,
Vice-chairman of Far-Eastern branch of RAS)
Russian Far East Asian Strategy and collaboration with Asia
14:20 3)Korean Peninsula:Sang Chul Park(Professor of Korea Polytechnic University)
RCEP, CPTPP ・ADB and East Asian Collaboration
14:30 4)India: Pradeep Chauhan (Associate Professor of Kurukshetra University)
SAARC, BIMSTEC and Academic Collaboration of South Asia
14:40-15:00 (20分) (討論)Discussion
15:00-15:30 (30分) 休憩 Coffee Break
第3セッション:東アジアの地域秩序の変容-中国およびアメリカの戦略と域内の論理」
Third Session: Transformation of East Asian Regional Order: China and American Strategy and the Logic in this Region
15:30- 三重野 文晴 第3部 総合司会
15:30 1)三重野 文晴(日本学術会議連携会員、京都大学東南アジア地域研究研究所教授)
『東南アジアの経済発展と金融協力』
15:40 2)金山 直樹 (日本学術会議連携会員、慶應義塾大学法科大学院名誉教授)
「国際法枠組みによるアジアの地域秩序形成」
15:50 3)高原 明生(東京大学大学院教授)
「現代中国の内政と外交」
16:00 4)羽場 久美子(日本学術会議連携会員、世界国際関係学会(ISA)アジア太平洋会長、青山学院大学名誉教授、神奈川大学教授)
「アメリカの東アジア戦略:「価値の同盟」QUAD、AUKUSと東アジア」
100 years of World Wars, How to create New World Order?
16:10-16:30(20分) (討論)
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16:30-17:30 総合討論 (司会)我部 政明(日本学術会議連携会員、琉球大学名誉教授)
16:30-16:40 コメント 沢村亙(朝日新聞論説委員、前アメリカ総局長、元欧州総局長)
「アメリカからみたアジアーメディアの役割」
17:30 閉会の辞
小長谷 有紀(日本学術会議会員、独立行政法人日本学術振興会監事)